東京バーベキュー ~歩くひと、佇むひと~

 
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sakura

写真は2007年春のもの。

王子は、台地と平地と川がつくる起伏が面白く、江戸からベトナム戦争まで見どころが揃っていて、だから(という言い方も変だけど)、あまり深く考えずにぶらりと歩けた。
朝のうちに平澤かまぼこで一杯やって、適当に町をふらついて、日が暮れるとさくら新道の店を当てずっぽうに入って、そんなのが、ひとりまちあるきの定番コースになっていた。

だから、結構きついのだけど、
表題のごとく、
ということにしておこう。
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Tag : さくら新道 
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07 さくら新道 01.ここはどこだ?07 さくら新道 01b.ここはどこだ?
 さくら新道への案内看板を見てると都区内JR駅徒歩3分の風景とは想像しにくい。夜間はちかちかするのかという案内看板、その背景の深い緑、ここは山間部かと勘違いさせる斜面によく整備された広い道路。地方都市の街道沿いのアイテムに満ち満ちてる。王子駅側から近付いていったとき最初に目に入る風景も、原っぱと、その向こうの倉庫か納戸か何かの作業場かと思わせる仮設っぽい建物、建物を覆う巨大ベランダ。とまあ、こんなかんじだし。
07 さくら新道 02.聖徳院07 さくら新道 02b.聖徳院
 巨大ベランダの正面に廻ってみる。凹の字に配置されたベランダの中心には何やら不思議な石の構造物。仏教とイスラミックとヒンドゥーが混合したかのようなアジア式の構造物が、通行人に何かを訴えかけてくる。しかし、その訴えかけに応える通行人の関心を拒絶する外壁のネット。鎖で閉ざされた出入り口、周到なトタン板。そしてさらに近寄る...。西洋ラテン風の彫像。四枚の「犬」シール。手持ち式シグナル?。駅前のあまりに哲学的な問いかけである。GoogleMapで検索すると、寺院の卍マークが示されているのだから、ここは寺院なのだ。聖徳院という立派な名前も持っている。
07 さくら新道 03.棟割りの飲屋街07 さくら新道 03b.棟割りの飲屋街
 さくら新道にあるスナックの外壁。木造にモルタル塗ってるのだけど、縦一本に組まれた軽量ブロックの過剰な装飾はライトの住宅風でもある。意匠なのか機能があるのか不明の縦桟がつくる陰影がなかなか印象的。SAMURAI BLUEを応援するのれんが掛けているお店があって、その脇には、しっかり東京ベルディ1969のペナントも掲げられてる。棟の間には共同で使っている水道だろうか、水回りは清潔に保たれている。第一印象と違って、怪しくない普通の飲屋街なのだなぁということ。
07 さくら新道 04.谷底感覚07 さくら新道 04b.谷底感覚
 さくら新道の全景を見る。棟割りの飲み屋街。1階がセットバックしてるのは横浜元町と似てる。こう書くと、どちらのファンからも怒られそう。でも、建物のテクスチャーを抜きにしてイメージすると似てる。そういえば、元町も山の手に隣接してたように、ここは飛鳥山に隣接してる。
 こういう飲屋街自体は珍しいわけではない。都区内の駅前ならありふれているし、市川にも松戸にも川口にも溝口にも川崎にもある(あった)。もっと郊外や地方の都市にもある。
(1)雑然とした昭和っぽさ
(2)鉄道線路敷きの隣接地
(3)山のふもとの入り組んだ路地
 1と2の組み合わせ、1と3の組み合わせというのはありえるが、1から3までストレートフラッシュしているのは珍しいのではないか。
 山のふもとだけなら谷底感は感じない。それはあくまでふもとであり、谷ではない。鉄道敷きに隣接した飲み屋というのも、文学的な比喩としての谷底感であって体感とは違うように思う。山(緑と土)と線路(鉄とコンクリ)に挟まれた行き止まり感、これが独特なのだと思う。考えてみれば、昭和というものは、鉄とコンクリと緑と土が混然となっていた時代なのだ。

《後日談》
 この日は通りを歩くだけで終わったけど、後日、さくら新道を訪れる機会があった。偶然にも前回写真を撮ったSamurai Blueのお店。店のマスターはここの前は三件茶屋で店を出してたというから、そっちも通っていた可能性はある。サポの常連さんも来てなかったということもあり、普通に飲んで普通に酔っぱらった。一見さんのくせして馴染みの店に来たみたいで気持ちよかった。気持ちよすぎて帰りの電車、終点まで乗り過ごしてしまった。

《まちあるきの参考にしたWEBSITE》

 飲み屋にいったよというレポートと聖徳院の怪しげな光景について書かれたものが多い。あと、まちあるきの断片として紹介されてる。一番面白かったのは、わが町第三回・抜けられます“桜新道”の巻はかつて常連だった人の追憶のレポート。

 この一角の特色は、看板に「抜けられます」という文言が、ついこの間まで、でかでかと掲げられていたことだ。道行く人々は、その文言を見て、ある人は顔を少し赤らめ、またある人は不思議そうに眺めた。


 レポートの最後にはあの聖徳院も登場する。

二十数年前でも、もう廃墟同然で、打ち捨てられているだけで、訪れる人もなかった。道路より一段低い、地下のようなところに建っていて、夜中にここに至ると、その異様な佇まいに、酔いも醒め、何度も肝を冷やした。


 二十年前も今の姿のままだったのだぁ。
 |ザ|大|衆|食|は、バーりーべの紹介。

そして、このマスターとママも、とにかく古くていいのだ。マスターはおれより1年先輩。30年ほど前に、この店の常連サラリーマンだったのが、ナント、従業員になってしまった。
しかも、かれは、某官庁酒系研究所に勤めていたのだ。それはもう、酒の燗をつけてもらえば、納得できる。この燗には、うなってしまいますね。
そのかれを従業員にしてしまったママは、大正14年生まれだが、いや達者なこと。こんな2人は面白いに決まっている。


 こっちは同じサイト、blog版。ザ大衆食つまみぐい

福助のママ婆も、もう70半ばをこえて、背中が曲って、のれんをかけられなくなったといいながら、とにかくビールが好きで、いくらでも飲めるし。リーベのママ婆ときたら、どうなっているのだ、確か大正生まれのはずだが、背筋ピッとのばして着物姿も艶やか。


 こういうのを読んでると、一見さんでなく常連として行ったほうが断然心地よいお店なのだなと、当たり前のことに気づかされるな。
 一方、まちあるきの流れからレポートしてるのが、Kai-Wai 散策

行ってみると、この日は日曜日だったため、ほとんどのお店が営業していませんでした。


 わたしの場合、偶然、土曜日に行ったので店が開いてたんだね。ここのコメント欄読むと、電車の窓からここを眺めて気になっていたという人が多いのだなぁ、みんな同じだぁと、妙に納得する。それからWEBについてはみんな同じソース読んでるのねとこれまた妙に納得。同じく、まちあるき系の都市徘徊blog

建物は、2階部分が道路側と線路側に張り出している。木製の斜材で張り出し部分を支え、庇を作るように覆い被さる様がなかなかかっこいい。


 二階の張り出し、通りが落ちついて確かにいいかんじです。
 以下、東京を描くー水彩画と写真による東京点描漂泊のブロガー2古書上々堂ノスタルジア他数知れず、店に立ち寄った人、途中で引き返した人、様々な人が書いてる。つまるところ、気になってしようがない場所であるんだな。
Tag : さくら新道 
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