東京バーベキュー ~歩くひと、佇むひと~


上。
東に進んできたものの、あたりが冷え込んできて日も落ちてきて、それで洲崎は諦めることにし、とぼとぼ歩いてるときの一枚。東陽町三丁目の団地。この辺りで、門前仲町の四角に整然と区画された江戸新市街地の街区割りが、急速に崩れていく。江戸時代の境界に近づいているのだ。おまけに、永代通りとかつての水路に挟まれた細長い土地に建てられているものだから、こんな風景が現われることになる。整形に区画された町をひっぺがして、そのまま縦に立て掛けてみました、そんな風景。
下。
南砂。隣地の建物が取り壊され、現われた窓のない壁。夕日が照り返してる。この辺りまで来ると、江戸の名残りの四角い街区はもう完全に消えている。