
花見が舞台の落語はらんちき騒ぎめいた話が多い。花見客の前で仇討ち仕込んでみたり、酒が調達できない貧乏長屋の連中も酒の代わりに番茶、蒲鉾の代わりに大根、玉子焼きの代わりに沢庵で参戦する。上野が歌舞はご法度なので飛鳥山で勝負をかけるという事情は納得できるし、そんなとき、江戸から飛鳥山までちょっとした遠出は気分も浮かれっぱなしなのだろう。桜の季節が終わった今は静か。午後から天気が荒れ模様という予報のせいか人影もまばら。それにしても、本当に桜ばかりだ。

花の咲く時期と若葉の吹く時期を微妙にずらしたのがソメイヨシノの美しさの秘密で、その美しさに一役買ったのが染井の植木職人だという話を聞いたことがある。その染井の町はすぐ近く。今も染井の植木職人が手をかけているのだろうか。
そのソメイヨシノの近くでみつけた怒りのメッセージ。ソメイヨシノは飛鳥山のいたるところに植えられている。そして、この落書きもいたるところで発見できる。怒りは至極ごもっとも。
《まちあるきの参考にしたWEBSITE》
公式ページは公園の歴史など載っているがそっけなさすぎ。今さら宣伝する必要もないだろうけどさ。
飛鳥山の花見が登場する落語は落語「花見の仇討ち」の舞台を歩く、一方、上野が舞台とされてるのは落語「長屋の花見」の舞台を歩く。長屋の花見がキリだとして、ピンのメニューは一体どういうものなのか調べてみたら、江戸色文化紀行が出てきた。玉子、かまぼこ、わか鮎、むつ、竹の子、わらび、ぎんなん、ひじき、蒸かれい 桜鯛、ひらめとさよりの刺身、きんとん、餅、焼むすび...、旨そう。森川和夫:廣重の風景版画の研究ではかつての飛鳥山の様子が写真と版画の対比から知ることができる。現在の花見の風景はgoogleで「飛鳥山+花見」で検索するとたくさん出てくる。けど、探し方が悪いのかお気に入りの写真はまだ物色中。というか、花見だもん、撮影に専念できるわけもないよね。
そのかわり、といってはなんだけどお勧めページを。ひとつは今日の飛鳥山、もうひとつは飛鳥山の桜日記どちらも定点観測系で「さくらSA*KASO祭り」というところがやってた。提起更新中止というのが惜しい。でも、こうおいうのって大変なんだよね。
ソメイヨシノについては、江戸生活史がわかりやすかった。
また江戸時代前半には、
桜がいっせいに散る様子が武士に嫌われていたそうです。
その後合戦がなくなったことや、
「花は桜木、人は武士」という台詞が歌舞伎で使われたことなどから
武士が桜を嫌うことがなくなったともいわれています。。
は、面白いなぁ。もうひとつ、多摩川の汽水域
伊藤伊兵衛は特につつじやさつきで有名だったようだが、飛鳥山に桜を植えたり、滝野川に紅葉を植えたりすることにも貢献している。伊藤伊兵衛として最も著名なのは、家重の時代将軍家の植木職を務めた伊藤伊兵衛政武で、つつじ、モミジなど各種の園芸書も著している。
伊藤伊兵衛が居た染井・巣鴨の界隈は、当時の地の利から、造園師や植木職人が集まるようになって特異な集落が出来、染井のつつじは飛鳥山の桜と並び称される花木の里として脚光を浴びるようになる。但し、染井は景勝地ではなく、植木屋の里であり植木センターであった。
染井の植木デザイナー兼プロデューサー伊藤伊兵衛という人、植木をつくるだけでなく、園芸書で広報活動したり近場の景勝地で社会実験したり、染井を生産流通情報センターに仕立て上げたりとすごく面白い人。一言でいえば江戸時代のインターネットみたいな人だ。
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