東京バーベキュー ~歩くひと、佇むひと~

 
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 一体、WEBだけでどこまで町のことがわかるものだろうかしら?、てなことが気になってきた。それで、実際、行ったことの無い場所について、あたかも知っているかのごとく、知ったかぶりして、書ききってみたのが以下のテキスト。テキスト起こしてる時に気になったことは、Google Mapにもメモしてみた。

 あたかも見てきたように書いてみたことが、当たっているのか見当はずれなのか、こんなことに意味があるのか、ただの偏執狂的な試みなのか、その結論は実際に町を訪れてのお楽しみということで。

 えっと、テキストはこんなかんじ。

《飛鳥山公園、音無川親水公園》

 地図を見るとこの辺りで上野台地の幅が一番狭くなっていて、御成街道が台地を横切って行く。街道だけでなく音無川も横断していて目と鼻の先に荒川の流れがある。それだけでも、この地は政治的にも重要な場所なのだろうと推察できる。飛鳥山の隣に熊野信仰の『王子神社』があって、熊野神社というのは河川や海など重要な水関係の場所に多く存在していて、だからやはり中世から、この場所は文化的にも重要な場所だったのだろう。いや、そもそも、ここでは縄文や弥生の土器まで発見されるのだ。王子神社には『熊野田楽』なるものが伝わっていて、中世の装束を身にまとうらしい。WEBっていうのは面白くて、この辺りが本格的に市街化しはじめた昭和初期当時の王子神社の写真がここで見れる。

 見晴しのよい台地があって、下を小川が流れていて、その川が大きな河川に流れ込んでいて、春になると台地は満開の桜でいっぱいになる、となれば桜の名所にならないわけはない。おまけに、ここは御成街道という幹線道路に乗れば江戸から一直線なのだ。その飛鳥山公園は、1737年、八代将軍吉宗がこの土地を庶民に開放したことから始まる。桜といえば上野の山を思い浮かべるけど、あそこは幕府の直轄地みたいなものなので、酒も踊りもご法度だったらしい。そうであればなおのこと、本格的に花見をしようとなれば飛鳥山の出番ということになるし、そのはしゃぎっぷりは落語「花見の仇討ち」にもなっている。花見の頃の写真はググればいくらでも見るかるので、ここでは趣向を変えて、これこれを紹介してみる。前者は公園内の児童公園のグレートな造形美、後者は江戸時代の浮かれ具合がよくわかる絵図。どちらも『新東京百景』の別の顔。公園内には博物館もあり、特に『渋沢資料館』には、渋沢栄一ゆかりの建造物『晩香廬(ばんこうろ)』『青淵文庫(せいえんぶんこ)』が現存する。渋沢栄一は王子製紙の創業者である。

 ところで、飛鳥山公園の斜面下、JRとの境界辺りに、摩訶不思議な一角がある。昔、公園からこの一角を眺めてビビった記憶をたよりにググってみた。「抜けられます」の『桜新道』、その一番駅寄り、住宅に偽装?された寺『飛鳥山聖徳院』、グーグルマップで見たらちゃんと寺社のアイコンがついている。桜新道の『バー・リーべ』は、知る人ぞ知る有名どころみたいだ。以前はビビったけど、今は、、、萌える。

 『音無川親水公園』は、護岸工事の際に自然の川を模してつくった親水公園。『日本の都市公園百選』に選ばれているだけあって、ここも多くのWEBが取り上げている。ここでは、江戸時代の絵図や、親水公園付近でかつて蛇行していた川の跡をうまく利用した『音無さくら緑地(崖線)』『音無もみじ緑地』の様子が合わせて見れるこのページをあげておく。あと個人的な好みでこれ。さくら緑地には、マジの木製吊り橋がかかっている。橋といえば、音無橋とモダニズムの建築家山田守の関係について、このblogが言及している。

 駅の真ん前に桜の山があり、その直下に親水公園があるというのが公共の風景だとしたら、民間側はどのようなポジションにあるのだろうか?。音無川親水公園のたもとに建つ『清音閣』は、「王子の森集合住宅」と呼ばれるように、積み木をくみ上げたような外観を持つマンションで、北区景観賞を受賞している。気になる家賃は80m2で20万円前後(*23)とのことだ。そうした特別な建物でなく普通にある風景はどのようなものなのだろう?、そればかりは実際に歩いてみないとわからない。

《王子界隈、音無川沿い》

 「滝野川にんじん」「滝野川ごぼう」などの農産物供給地だった王子に国鉄王子駅ができたのが明治16年。明治44年には、都電荒川線の前身である王子電気軌道も開通。元々、水に恵まれた土地に交通インフラが整備されたおかげで、工場の進出が盛んになる。ほぼ同時期に、陸軍関連施設が近郊に続々と移転してきて、これで商業・遊興地としての立地が用意される。明治41年、王子村が王子町に、大正2年、滝野川村が滝野川町となる。大正12年、関東大震災。以降、急激に市街化が進む。昭和7年に東京市35区制、滝野川区と王子区が誕生。太平洋戦争。昭和22年、東京都23区に再編、現在の「北区」が誕生。と、これがおおまかな街の歴史

 『時代の望遠鏡』を見ると、1960年頃の工場や旧軍用地の分布とともに、当時の写真が多数アップされていて面白い。改修前の音無川はすげえダイナミックな流れで、風光明美である反面、かなりの暴れ川だったんだろうなとか、駅前は、住商工の混在が醸し出す庶民的な雰囲気と昭和モダンの色気が混ざりあって、なかなかいい感じだなあとか、見ていて飽きない。他に、駅東側の今の風景は、ここで見られる。

 反対方向、駅西側で特徴的なのは、旧陸軍施設や旧大蔵省関係の施設が現在の公共用地の基礎になっていて、それが近辺の風景に大きな影響を与えていること。『北区文化センター』は、建物のある中央公園・その隣地にある都営アパート含め、元々は『東京第一陸軍造兵廠』であり、今も残る建物はベトナム戦争時には『米軍王子野戦病院』として使用されていた。戦争映画で見るダークグリーンのヘリがこの建物に発着していたわけで、反戦運動のシンボル的な存在でもあった。その様子はここで、現在の街の風景はここここで見られる。

 『醸造試験所跡地公園』、醸造試験所は平成7年に酒類総合試験所として東広島に移転しているが、明治37年(1904)当時の赤レンガの建物が残っている。公園を整備するにあたって北区は『醸造試験所跡地公園ワークショップ』を開催し、住民の意見を取り入れた。区は跡地公園に隣接する2本の道路についても、同じようにワークショップを開いている。例によって周辺の街の様子は、こちら

 急激に空腹を感じてきたので、旨いモノを探したい。駅近辺だと『みの麺多』の「つけ麺」だろうか、いや「つけ麺」なら『大勝軒』もある。あるいは、本格的なのに安くて旨いと評判の上海料理『豫園飯店』という手もある。『平澤かまぼこ店』で、おでんと酒というのはちょっとまずいか。夕刻からもう一度立ち寄るなら、『飛鳥山温泉』で一汗流して、総菜を買い込んで『荒とよ』で旨い酒を呑むというのも捨てがたい。でもって、〆は桜新道の『バー・リーベ』。。。

 そんなことしてるうちにおぼろげなルートが見えてきた、自然にね。で、Google Mapに当日歩いたルートをマッピングしてみた。オレンジ色のラインが当日歩いたルート。実は、その日1回のまちあるきでは満足できなくて、後日、もう一度王子を訪れた。それが、ブルーのラインというわけ。

 何となく行ってみたい町を決めて、最初にWEBの上で徹底的にまちあるき(?)して、それから、実際に町に出てみる。果たして、実際の町はWEBの通りなのか、全然別の町が広がってるのか...。
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