東京バーベキュー ~歩くひと、佇むひと~

 
--
 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
    --:-- | Top
 
17
 
昭和22年、葛飾区鎌倉町
「それじゃぁ、次は昭和22年の地図を見てみよう」
「毎度お目にかかる例の地図だ。この地図が見やすくて一番好きだな」
「前回、鎌倉新田の中心部を囲む3つの神社について考えてみたんだけど、覚えてる?」
「水路の高低差が、鎮守さまの場所に絡んでるんじゃないかって話だったよな」
「そう。で、その前提として、3つの神社が集落の縁、それも小岩用水の反対側に並んでいたんだ」
「で、その神社を巡ってみるのもよいなぁと」
「3つの神社を巡るまちあるきね。そのルートは古い集落と水田の境界線に重なるんだけど、びっくりすることに旧村落当時の道がそのまま残ってるんだ。現在の地図でもちゃんと確かめられるよ」
「古都一周、ちょっとした歴史散歩ってことか。そういえば、昔、この辺に住んでた友だち意の家に遊びに行ったことあったな。今、思いだした」
「いつ頃の話?」
「もう何十年も前の話。ただ、なんとなく町の中に森がある、鎌倉って町の中にある森みたいなところだなとそんな印象が残ってる」
「古い樹木がたくさん残ってたとか?」
「いや、ほとんど覚えてない。具体的な場所も定かでないしさ」
「でも比喩としてまずまずの出来かもしれないね。こじんまりとした村落の道路が、そのまま残っているわけで、それはまさしく、町の中の森なのかもしれない」
「ところで本日のお題だけど、今日はその森の外側について」
「町はずれってこと?。集落の周りもさ、田圃のあぜ道がそのまんま道路になりましたって感じだよな。集落の中心から町のはずれまで数分、もうそこは一面の田んぼの世界、ってのが終戦直後の鎌倉ってことか。なんか、のどかな風景だ」
「はずれかどうかは知らないけど...。ほんとに『のどか』だったのかしらん?、それって安直な先入観なのかもしれないというお話。とりあえず、比較の為に昭和35年の地図を貼ってみようか」
昭和35年、葛飾区鎌倉町

●町の中心、町の周辺

「この頃になると、すっかり様変わりしてるわ。特に小岩用水の右岸、細田町と同じように四角形の直線的な街区になってる」
「小岩用水と細田町をつなぐ道路も、よく見ると、昔あった道を活かしてるんだけどね」
「まあ活かしてるといえば活かしてる。この道路は昔はこの道だったんだろなって、推測できるからさ。でも、なんか違う気がするわ」
「細田町の場合、ゼロから町を作り替えましたっていっていいくらいの大変化だったんだけど、鎌倉の場合、全ての道にどれも微妙に手が加えられてて、それで昔とは全く別のイメージになってるのかもしれないね。でも、それはあくまで地図を眺めただけの印象論でしかないよ」
「実際の町の風景はどうなんだろってことか?。小岩用水から途中、もう一本、用水路が分岐してるけど、その両岸なんて、すごい変わりようだけどな」
「まったくのニュータウンの風景なのか、鎌倉新田の風景の名残りが残ってるのかってことね。それは実際、歩いてみないと」
「対照的に、古くからの集落の中心部はそんなに変化してる様子はないな」
「すでに家が密集してて、手を加える余裕なんてなかったのかもしれない」
「ちょっといいか?」
「ん?」
「えっとさ、こういう話の流れだと、なんだか古くからのものが残ってるのが良くて、そうでない場所は悪いみたいなことになりかねないんだけど」
「そう思っていないと?」
「もちろん。実際、いろんな町を歩いてると、ちゃんと変化していく町がいろいろ面白いことが多いわけよ。そりゃ、どう変化するのかってのは大切ではあるんだけど、でも基本、葛飾の町って、『変化』が基調なんじゃねえのかって気がする。町全体は常にあらぬ方向に変化しててさ、だから、その中であまり変化しない場所もそれなりに面白く見える、みたいなことだと思うぞ」
「さきの森の話でいうと、変化しつづける町の中で、突然、変化の速度がゆっくりになる一角があって、そこを『森』と感じたのかもしれないね。そういう意味では、鎌倉は中心部の時間の流れはゆっくりなんだけど、周辺に行くほど変化が大きい」
「まあ、町のイメージってことになると、どうしたって風景が保守されてる場所に注目してしまうけど、おれ的には、ただただ変化してしてしまう風景の町にこそシンパシー感じてしまうな」
「よくわからないけど?」
「おれ、『変な風景が好きです!』ってよく人に説明するんだけど、これ、誤解されるんだよね。『変な』イコール『悪い、良くない』ってことじゃないのよ。『変』は『変化』の変。突然変化してしまったり、変化する予定が何かの拍子で変化を妨げられたり、変化自体に突然変異を強いられたりとかさ、そういうのが本当は味があるんだよ。だから、基本は変化なの」

●鎌倉の東の端、変化がつくった風景

「変化という意味では、鎌倉の町の東端は面白いんじゃないかな」
「昭和22年の地図では、川なのか用水路なのか、それがしっかりと流れてるな」
「最初に取り上げた3つの神社のうち、引っ越ししちゃった東神社はこの水の流れを守護してた」
「流れの周辺は、そんなに開発が進んでるようには見えないけどな。昭和35年の地図を見ても、道路は整ってないし。鎌倉町の中の片田舎って感じかな。あと、鎌倉小学校が出来てるわ」
「小学校って大きくまとまった敷地を必要とするからね。逆にいうと、それだけの土地がこの辺りにはまだ残っていたんだね」
「なるほど。で、それが変化の面白さとどういう関係が?」
「昭和22年の地図を、もう一度見てごらんよ。右下に小さく載せたやつね」
「これは小岩?、四角形だらけの町になってるわ」
「江戸川区側ではさ、戦前に耕地整理をやっていたのね。それで、総武線から京成線にかけて、辺り一面、こういう町が出来ていた。隣の新小岩駅も同じだよね。で、後の高度成長期を迎えると、こうした基盤整備が効をそうして、どんどん人が住み、商売も盛んになり、町が栄えていくんだ」
「鎌倉の風景とは大違いだ」
「でさ、さっき鎌倉の東端は『鎌倉町の中の片田舎』みたいなこといってたけど、それって、鎌倉中心の見方なのよ。別の目線、この場合、小岩中心の目線で鎌倉の東端を眺めると、まったく別の風景が立ち上がってくるよ」
「うーん...、駅前からずーっと整形の四角形の町が続いてて、新築の住宅やお店がどんどんできてる。その先はというと...、なぜだか突然、四角形の町が途切れてて、川だか用水路だからがっつり流れてたりする?」
「つまりさ、この一帯って、小岩の郊外開発の最先端、フロンティアな場所なのよ」
「整形な街区と直線の道路がここだけしょぼくなってて、『おいおい、どうなってんだよ!。道路くらい通しやがれ!』みたいな不満があっても不思議ではないわな。『江戸川区は綺麗に町つくってるのに、葛飾区は何へたれてるんだよ!』みたいなさ」
「だよね。実際、そうだったんじゃないかな。でも、葛飾区鎌倉側から見ると、旧集落辺りにはたくさん人が住んでて、だから、大規模な耕地整理やる理由も余裕もない。それでも、開発圧力は高まっていく。そんな状況で、とにかく急ごしらえで、インフラ整備に着手したってのが、昭和35年の鎌倉東端なんじゃないかな」
「急ごしらえ?」
「うん。新しい道路をつくろうとすると用地買収にお金がかかる。それでも意地でも道路通せ!てことになると、都市計画的には相当アクロバティクなこと、やらざるを得ない」
「例えばどんな?」
「最低限のものしか手をつけないとか。例えば、道路の碁盤目具合に手を抜いちゃうとか、道路の幅を端折っちゃうとか、極端にいうと区の公共事業じゃなく民間デベロッパーの開発に委ねちゃうとか。あくまで例えだけどね」
「けしからん話だな!」
「でもさ、そういう切羽詰まった事情があったりすると、いろいろ変わった、それこそおまえがいうところの『変な風景』が出現してる可能性大なわけで、だから行ってみる価値あるんじゃないかと思うよ」
「他にも、北総線とかもあるけどね。それは古い地図ではわからないから、今回取りあげなかったけど」
「なるほど。とりあえず、鎌倉の『変』は、1に旧集落の道路&用水路と3つの神社、2に細田町との境界付近のとりとめなさげな変容、3に鎌倉東端のアクロバティックな風景、ってことでいいかな」
「変は変化の変ってことでよろしく!」
「じゃ!。報告を楽しみにしててよ」
関連記事
Tag : 鎌倉 
    08:32 | Top
最近の写真
www.flickr.com
This is a Flickr badge showing public photos and videos from tko_bbq. Make your own badge here.
最近、行ったところ
まとめ
Archive Map is Here.
Katsushika+100 is Here.
過去ログ
コメント
トラックバック
検索
歩くひと

tko_bbq(あ)yahoo.co.jp

tko_bbq(あ)yahoo.co.jp

場所(整理中)

あらかわ遊園 亀久橋 金田 サンロード中の橋 勝ちどき橋 コツ通り 戸ケ崎 浜前水門 荒川 江戸東京博物館 水元香取神社 平久橋 醸造試験所跡地公園 高砂駅 押上 静勝寺 尾久 御茶ノ水駅 音無川親水公園 カフェこぐま ミツワ 柳橋 浅草寺・浅草神社・二天門 荒とよ 豫園飯店 九段会館(旧軍人会館) 亀戸 南大沢輪舞歩道橋 三河島朝鮮マーケット 雑司ヶ谷弦巻通り 伊勢屋・中江 青砥駅 稲荷公園 竜泉 サンスクエア 新小岩ポンプ場跡 宝幢院前道しるべ 南大沢 音無もみじ緑地 十条富士見銀座 東立石緑地公園 辰巳新道 竪川河川敷公園 荒川車庫 品川富士 隅田川 都電 一葉記念館 船方神社 東向島駅 東陽 扇屋 浅草 荒川放水路 たつみ橋 江戸川 森下 サンストリート亀戸 清澄長屋 水元公園 東墨田 同潤会三ノ輪アパート 十条仲原 カド 待乳山聖天 大島百貨店 西町通り買い物通り(鐘ケ淵) 社会文化会館 水道橋駅 富岡八幡宮 浄閑寺(投げ込み寺) 三ノ輪 熊野神社(新宿) 千住回向院 パラティカインドネパールキッチン 両国橋 三ノ輪橋 廿世紀浴場 鷲神社 キラキラ橘商店街 千束稲荷神社 雑司ヶ谷 新宿(葛飾区) 新金線 天王洲アイル 雑司ヶ谷電停 首都高 東立石水神社 21 吉原弁財天・吉原観音像 荒川ロックゲート 日の丸酒場 王子 呑んべ横丁 両国駅 天王洲水門 上平井水門 聖橋 さくら新道 小沢理容店 もみじ橋 ハト屋(コッペパン) 品川浦 大塚坂下町公園 福田稲荷神社 雑司ヶ谷案内処 大島 勝ちどきマリーナ 葛飾区 三河島 真生寺坂 平久川 奥戸街道 御茶の水 神田川出入口 東大島駅鉄橋 十条駅 品川宿 神田神保町 谷中 二毛作 赤羽台トンネル 新宿地下通路 福富川公園 向島 立石熊野神社 和楽 ベルコリーヌ南大沢 京島 鬼子母神通り商店街 浅草橋 吉原 両国JCT 亀戸餃子 八広 ルーサイト・ギャラリー 砂町銀座 赤羽緑道公園 丸健水産 熊野商店街 東金町運動公園 王子神社 金町関所 今戸橋 東京駅 まるます屋 水道橋 日本橋浜町 三井アウトレットパーク多摩南大沢 雑司ヶ谷鬼子母神 東用水せせらぎ通り 諏訪台通り 旧米軍王子野戦病院 京成本線 細田橋 東立石 立石(旧赤線) 寛(雑司ヶ谷) あっぷるロード 神田川 平澤かまぼこ店 多摩センター 青戸 稲付公園 京成本線 京成日暮里駅 玉の井(墨田3丁目) 東堀切 中華そばターキー T.Y.HARBOR_BREWERY 亀戸中央公園 直居アパート 酎ハイ通り(鐘ケ淵通り) ボンドストリート 仲之橋(神田川) 新大橋 八王子セミナーハウス(大学セミナーハウス) 味とめ 日本堤大林 旧玉の井(東向島5丁目) 西ヶ原一里塚 パルテノン多摩 南砂 門前仲町 白髭橋 飛鳥山公園 伝法院通り ベネッセコーポレーション東京ビル 同潤会 赤羽台団地 玉姫公園 古隅田川 尾久の原公園 隅田川神社 東京スカイツリー 東金町 首切地蔵延命寺(小塚原刑場跡) 三ノ輪アパート 両国回向院 水元 青龍神社 満願稲荷 千本桜(神奈川県大和市) 鐘ケ淵駅前商店街 奥戸天祖神社 しちりん半 清水坂公園 江戸橋JCT 鳩の街通り商店街 萬年橋・新小名木川水門 神田川水神社 大塚坂下通り 芭蕉庵 白鬚防災団地 俎橋 赤坂プリンスホテル新館 番所橋 深川神明宮 三河島仲町商店街 證願寺 橋場 西井掘 四季の路公園(京王堀之内) 東京都慰霊堂 斉藤酒場 小松川神社 町屋 平賀源内墓 南橋大橋(ちんちん山) 愛知屋 谷中初音小路 逆井庚申塚通り 八幡堀水路跡 清澄庭園 鳳生寺 新宿中央公園 赤羽 平井 西井掘せせらぎ公園 元町公園(文京区) 八潮 カフェ下ノ谷 吹上稲荷神社 竪川水門 東日暮里 立石仲見世 新小岩 宮田ボクシングジム 鶴見(神奈川県横浜市) 細田 立石様 赤羽八幡神社 小菅神社 洲崎緑道公園 千登利 両国 コリナス長池(京王堀之内) 堀切 三郷 水元さくら堤(桜土手) 上下之割用水 都電もなか明美 中川 昭和館 上川口屋 旧安田庭園 中央卸売市場築地市場 ふくろ 高砂 逆井橋 三菱製紙金町工場跡 日本橋川 荒川自然公園(三河島水再生センター) いこい 雑司が谷旧宣教師館 王子の森集合住宅 玉の井(墨田3丁目) 王子装束稲荷 浜町公園 普門院 奥戸 山谷 小菅 品川インターシティ 護国寺 白山堀公園 タカラトミー 日暮里 赤羽一番街 倉井ストア のらくろーど 今戸 虹の大橋 サトリ珈琲店 浅草松屋 小菅水再生センター 隅田キリスト教会 音無さくら緑地 深川不動堂 三平坂 鎌倉 隅田湯 九段下ビル 玉の井いろは通り 来集軒 旧小松川閘門 赤羽西 吉原神社 法真寺(赤羽) 日本堤 小名木川 赤羽香取神社 新小岩公園 名主の滝公園 サンリオピューロランド 鳥房 博多 国技館 立石 西日暮里 東武鉄道隅田川橋梁(花川戸橋梁) 木場 柴又 日光御成街道 隅田川駅 多摩中央公園 小松川テクノタウン 金町 高砂諏訪橋 十条銀座商店街 梶原商店街 いろは会 リバーシティ 中川番所跡 土手通り 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。